“チェキ”のブランドネームで親しまれている“instax”というインスタントカメラをご存知だろうか。
もともとは、1998年に女子高生をターゲットに開発された商品だったが、今や女子高生だけではなく、大人にも大人気。
特に、発展途上国でチェキで写真を撮って渡すと、生まれて初めて自分の写真を見て涙を流す人もいるという。
しかし、このチェキも売上が激減して市場から撤退する寸前まで追い込まれたこともあるという。
開発と企画とマーケティング、そして経営力。
すべてが揃ったからこそチェキが生まれ、一度は落ち込んだ売り上げも立て直すことができた。
今年2014年は過去最高の売上を見込んでいるという。
さあ・・・チェキ開発者 青崎耕様の登場です!
「総合的な物の見方をしよう」
私は、2つの“血”によってつくられていると思っています。
1つは、商売人の親の血。
奈良の京友禅の家系に生まれ、幼い頃から常に富裕層の方たちに着物を売る親の姿を見ていました。
どんなタイプの人達にも対応し最後には必ず商売を成立させる姿から、コミュニケーション能力を学んだのだと思います。
2つ目の血は、そんな実家に頻繁に遊びに来ていた従兄弟からもらったサイエンスの血です。
京都大学の湯川秀樹先生の下で原子物理学を学んでいた彼は、実家にご飯を食べに来るたびに僕にこの分野の本を持ってきてくれたのです。
最初はちんぷんかんぷんでしたが、読んでいるうちに小学生ながらに興味が湧いてきて、中学生になる頃には完全にハマっていました。
彼が高校受験の家庭教師になってくれてからは直接教えてもらうようになり、自然と理系を目指して、これからはメカトロニクスの時代だ!と慶応大学の工学部に入りました。
この2つの血こそがチェキを生み、さらに、一時は落ち込んだ売上を大逆転できた要因だと思っています。
開発だけ出来ても、市場のニーズを掴むことは出来ません。
チェキは、当時の女子高生のカバンを徹底的に調査させてもらい、ヒントを得て開発しました。
当時はパスケースや名刺入れに写真をわざわざ切って入れている子が多かったのです。
でも、マーケティングだけをやっても何にもなりません。
ニーズを満たすためには、技術が必要になります。
人にはそれぞれ強みがあります。
弱みを知っても誰も助けてくれません。
だから自分の強みを知り、その分野で戦うことをお勧めします。
私は商人的なものの見方と、科学的な問題解決方法を幼い頃から自然に身に着けていたので、二つの視点から市場を見られるという強みを活かしてチェキの開発やマーケティングを行い、一度は落ちた売り上げを回復させ、グローバルに普及させることができました。
これからもチェキを世界に広めて、たくさんの人達に感動を届けたいと思っています。
◆チェキ
http://instax.jp/
◆マイクロテクノロジー株式会社
http://www.microtechnology.co.jp
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