2013年、14年と2年連続で「清潔な空港」世界一に輝いた羽田空港。
世界一に選ばれる清潔さを保つスタッフは500名。
そのトップに立つ本日のスゴい人は技術力も高く、全国ビルクリーニング技能競技会でも最年少で“日本一”に輝いた。
現在は羽田空港ビルの中で、日々80種類以上の洗剤を駆使して、あらゆる汚れを素早く丁寧に落としている。
彼女は何を大切に、仕事と向き合っているのだろうか。
さあ…
日本空港テクノ株式会社
ビルクリーニング技能士・職業訓練指導員
環境マイスター
新津春子様の登場です!
「ベストを尽くす」
私は中国・瀋陽(しんよう)で生まれ、父は第二次世界大戦の時に旧満州に取り残された日本人の残留孤児で、母は中国人でした。
17歳の時に日本に来て、当時の中国は日本から50年は遅れていたので目に入る景色全てに感動し、生活の不安よりも未来を夢見ていました。
父が働けるからと、国からの生活支援は一切受けず、家族で力を合わせて生活することになり、清掃会社で働き始めました。
言葉がわからないのでやり方は見て覚え、365日家族皆で働きました。
お金がないと生きていけないので一生懸命でした。
給料日に茶封筒に入ったお金を頂くのがとても有り難く、重みを感じました。
高校を卒業して音響機器メーカーに就職したのですが、清掃の仕事は辞めずに仕事後や休日は常にアルバイトで清掃の仕事をしていました。
新しいことを学び続けていないとダメな性格なのです。
だから清掃の専門学校にも行き、知識と新しい技術を身に着けました。
学ぶことが無くなると新しく学べる環境に行きたくなり、清掃会社だけで十数社も転職しました。
羽田空港で働き始めたきっかけは、専門学校の講師に当時課長だった鈴木常務がいたのです。
空港の仕事と聞いて日本へ来た時のワクワク感を思い出し、空港は他の建物と明らかに違うので新しいことを勉強できると思ったのです。
今では空港の仕事は全て覚えましたが、時代が変わると建物の材質が変わり、洗剤も新しい物が出ます。
また、日本人の汚し方と海外の人の汚し方の違いなど、日々テストを繰り返して常に向上していかなければならないのです。
「私にはこの汚れは落とせません」とは言いたくないのです。
覚えるほどに誰もが落とせない汚れを落とせるようになり、仕事は増えるので大変でもありますが、とてもやりがいを感じています。
永遠に終わらない課題と、学ぶ環境を与えてくれる会社で、誇りを持って働いています。
人は必要とされることが嬉しいですよね。
やるからにはどんな仕事でもエキスパートにならないとダメだと思うんです。
清掃という仕事はまだまだ社会的地位は低いと思うのですが、どんな仕事でもベストを尽くすことです。
私は使う人の事を常に考えて清掃をしています。
赤ちゃんが床でハイハイしても大丈夫なほどきれいにしようと心がけていますね。
心を込めないと綺麗に出来ないし、どこまで出来るかを常に考えることがその先の優しさにも繋がります。
目標を持って努力し、どんな仕事でも心を込めて出来る人がプロだと思います。
◆日本空港テクノ株式会社
http://www.jatec.co.jp/
主な事業内容;総合ビル管理・各種工事施工・特殊清掃・クリーニング・グランドハンドリング
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