大空を飛ぶ熱気球。
興味や憧れはあっても、実際に近くでは見たことがないという方も多いのではないでしょうか。
実は、全国各地で熱気球のバルーンレースやバルーンフェスティバル、体験教室などが行われており、見たり乗ったりできるのをご存じでしょうか。
本日登場するスゴい人は、1978年に日本初の熱気球専門会社を設立し、1989年には佐賀県にて熱気球世界選手権の日本初開催誘致に成功。
計3回にわたり日本での世界選手権の開催を誘致するほか、日本全国でのバルーンイベント実施にも力を注ぐ。
佐賀で毎年行われている佐賀インターナショナルバルーンフェスタは、今では参加バルーン100機以上、大会期間中の来場者数は90万人を超え、日本全国から参加者、観客が集まる一大イベントとなっている。
さあ…
株式会社ジャパンバルーンサービス 代表取締役社長
特定非営利活動法人熱気球運営機構 会長
町田耕造様の登場です!
「次世代へつなぐ」
大学時代に友人たちと熱気球を自作して飛ばした感動が大きく、大学を卒業する頃にはずっと気球を続けたいと思っていました。
卒業後は家の材木店を手伝いながら、給料をもらっては気球の活動費に充てて、いつかは気球で生活をしていきたいと思い続け、ついに25歳の時に日本初の熱気球専門会社を作りました。
転機は1983年にフランスで行われた世界選手権でした。
私は日本代表としてその大会に出場したのですが、海外では多くのスポンサーや、幅広い層の観客が集まって大会が開催されている事を知り、日本でこの世界選手権をやりたいと思ったのです。
帰国後すぐに、既に1980年から気球の大会を行っていた佐賀市に世界選手権誘致の話をしたのですが、最初は全く相手にされませんでした。
しかし、人の紹介で佐賀の河川敷を会場として借りられるようになり、市のバックアップなしに開催を始めました。
最初は10機ほどのバルーンが参加する小さな大会でしたが、その様子を見て、1989年の佐賀市の市制100周年に合わせて世界選手権を誘致したいと声がかかりました。
開催地に立候補し、誘致・大会が成功したことがその後につながりました。
今では佐賀に続き多くの地域で気球のイベントを開催できていますが、最初は本当に大変な事ばかりでした。
知らない土地、知らない人の中で新しい事をやるためには、信頼を勝ち得ること、全員で話し合い、提案されたことは実現してみせる事、そしてコンセプトや理念をはっきりと打ち出すこと、これが大切です。
最初はみんな遠くから見ているだけでしたが、今では多くの方がボランティアとして開催を手伝ってくれていますし、私が指揮をとらずとも地域の方々で構成された実行委員会で開催ができています。
それは信頼関係を築くことができたからです。
今では全国各地から観客が集まり、おじいさんが孫を連れて来たりするなど、私がフランスで見て感動した光景が日本でも見られるようになりました。
気球を通して得る経験は、価値観が変わり、生き方が変わる経験になります。
気球に乗ることで風を感じ、自然の中で生きていることを感じます。
特に都心に住む人にとっては、普段の生活の中ではなかなか経験することのできない事です。
それはきっと、子どもたちの将来に大きく影響する経験だと思います。
今後も気球の経験を次の世代へと繋いでいくと共に、気球を通じて子どもたちの環境学習にも力を注いでいきたいと思っています。
◆AirB 特定非営利活動法人熱気球運営機構
http://www.air-b.com/
◆2015熱気球ホンダグランプリ
第3戦 一関・平泉バルーンフェスティバル2015 10/10(土)?10/12(月・祝)
第4戦 2015佐賀インターナショナルバルーンフェスタ 10/30(金)?11/3(火・祝)
最終戦 鈴鹿バルーンフェスティバル 11/21(土)?11/23(月・祝)
◆熱気球係留体験搭乗
会場 所沢航空記念公園 放送塔東の芝生広場
6月7日(日)、7月5日(日)、8月9日(日)、8月23日(日)、9月13日(日)、10月4日(日)、11月8日(日)、12月13日(日)
各日7:00?9:00頃