本日登場するスゴい人は、俳優として活躍するスゴい人!
彼は小学校5年生で大友柳太朗氏出演の映画『丹下左膳』を観て衝撃を受け、「あのスクリーンの中で輝きたい」と考えるようになる。
進学先や将来を決める高校3年生の時、「俳優になる夢」を家族に打ち明けるが、地元の名士だった父親は猛反対。
家族中が否定的な話をする中、唯一認めてくれたのは母親だけだった。
「政治家を志す」と父親に嘘をつき、何とか許しをもらって大学進学のために上京。
しかし、東京に出たところで、何のツテも無い。
そこから彼の波乱の俳優人生が始まった。
さあ…
俳優
奥田瑛二様の登場です!
「日々酔狂」
東京に進学する際に父の出した条件は、「議員の書生として住み込みで働くこと」。
そのため、そこで2年ほど働いていましたが、上京したのはあくまでも「俳優を目指すため」だと思い、ある日後先も考えずに飛び出してしまいました。
でもどうすれば俳優になれるかなんて分からず、唯一思い付いたのは、たまたま高校の先輩であった天知茂さんの付き人になることでした。
ツテがある訳でもなく、毎日ただただお願いに上がり、1ヶ月間通い続けて、何とか付き人になる許しをもらえました。
やっと俳優の道が拓けたかと思いましたが、2年ほど続けても一緒にやっている先輩を見ていても将来が見えず、またも夜逃げ同然に飛び出してしまいました。
生活のために夜の世界で働いていたらお客さんから促されて、俳優になるチャンスもあるかもしれないとモデルにもチャレンジしてみました。
当初は全く売れませんでしたが、そのうちにテレビCMが盛んになり、次々にオーディションに受かるようになりました。
やっと世の中に認められたと思いましたが、私の目標はあくまでも俳優でした。
モデルを辞めることを伝えると事務所からはかなり怒られましたが、当時のマネージャーが協力してくれて、子供向けドラマ番組の主役になることができました。
でも、自分が目指す「大人向けのドラマ」のオーディションには全く受かりません。
理想には程遠く、焦燥感だけがつのる毎日。
そのうち、アパートの家賃を滞納して追い出され、一時期は公園でホームレスのような生活をしていました。
そんなどん底の時に出逢ったのが、今の女房。
1年も経たずに結婚。本当にスピード婚でした。
彼女は「秋刀魚の腐ったような目をした青年」を何とかしなければと感じたらしいです。
でも、結婚しても仕事はほとんどない。
毎月、もうクビになりかけていた事務所に給料の前借りをしに行く、そんな生活が続いていました。
その事務所でたまたま手にした映画の台本。
この本が人生を変えました。
読めば読むほど、この主人公は自分が演じるべきだと思い、すぐに監督に手紙で訴えました。
主役に決まった時は、女房と二人で飛び上がって喜びましたね。
この映画で評価を頂いて、次々に映画のオファーを頂くようになりました。
やっと俳優人生のスタートに立った瞬間です。
色々紆余曲折ありましたが、それらに惑わされずに強い信念で諦めずに続けられたから、チャンスを掴めたのだと思います。
◆映画『赤い玉、』は、監督・高橋伴明×主演・奥田瑛二で、人生の半分を過ぎようとする男たちが探し続けている“不確かなもの” 、人間が誰しも経験する“老い”が“性”にも追いつく時間を葛藤と焦燥感に苛まれ、それでも求め続けるしかない人生を描いた。
あらすじ:大学で映画撮影の教鞭をとりながら、自らは新作映画の撮影に入れないでいる映画監督・時田修次。
映画とは自らの経験が投影される、そう考えている時田は、まるで自分が映画の登場人物ででもあるかのように人生を流浪しているようにも見える。
新作の脚本にとりかかる時田の私生活には、30代の、理解のある美しい女・唯がいるが、その現実から虚構(映画)の世界に誘うように時田の前に現れる一人の女子高生・律子。
世界の境界さえも喪失していくように、いつしか律子の存在が時田自身の人生を狂わせていく……。
出演:奥田瑛二・不二子・村上由規乃・花岡翔太・土居志央梨・上川周作
柄本佑・高橋惠子
監督・脚本:高橋伴明
公開:テアトル新宿他にて全国順次公開中
映画「赤い玉、」公式サイト
http://akaitama.com/
◆株式会社ゼロ・ピクチュアズ
http://zeropictures.co.jp/