自分はもっと何かが出来るはずだ。
地元の長崎で満足感を感じることは出来なかった。
ここを出たいと、大学受験に挑戦するも挫折し、失意の中で福岡の大学へ。
学生アルバイトで働いたディスコでダンスに魅了され、エンターテイメントで自己表現をすることを覚えた。
しかし、自分の周りの仲間だけでも才能溢れるダンサーが大勢いて、その世界で生きていくなんてことは想像できないほどだった。
自分の「居場所」が見つけられない。
大きな挫折感を抱えて、「何か変えたい」と東京へ向かった。
そこでチャンスに巡り合ったのだ。
さあ…
映画監督
榊英雄様の登場です!
「己を信じる」
エンターテイメントという入口から、自分にはもっと何か出来るはずだと信じて、大学卒業後は東京へ向かいました。
とにかく今の状況を変えたい、抜け出したいという焦りがあったと思います。
東京に来るとあっけないぐらいにチャンスは訪れました。
雑誌「ぴあ」で映画の主演男優を募集していて、いきなりそこで合格してしまいました。
やっぱり自分は何か持っているんだと思った矢先、それからさっぱり仕事が無くなりました。
私の20代は、現在では「黄金の暗黒時代」と表現している時期です。
365日のうち、役者の仕事をしているのが1日か2日で、他はほとんどアルバイトをしている単なる「売れない役者」。
しかも、20代も後半を過ぎるとアルバイトをクビになったり、なかなか働かせてもらえなくなってくる。
役者として芽が出ないし、生活のために働く事さえできない。
当然、心に余裕も無くなり、人を羨んだり、世間を蔑んだりするようになっていました。
そんな私を見かねた仲間の女優からキツイ一言を食らいました。
「そんなこと言っている暇があったら、自主映画でも撮れば?そうすれば主役でも何でも出来るでしょ?」
まさに正論。
本当に悔しかったから、とにかく自分で映画を撮ることにしました。
世の中は、本当に何が起こるか分かりません。
その時に撮った最初の作品が、あるインディーズの映画祭で入選してしまいました。
ただ、グランプリを獲るまではいかず。
でも、自分なりにやり切って結果が出せなかったから、もうこの世界からは身を引こうと思っていたのですが、グランプリを獲った北村龍平監督が引き留めてくれて、そのスカラシップで撮った映画に主役級で出演させて頂きました。
この映画が海外ですごい反響を呼び、これがきっかけでやっと役者の道に進めるようになりました。
この時、既に30歳になっていました。
役者をやるために、映画を撮る。
その手段としては、かなり歪であったかもしれないけど、それが結果的に今の映画監督という仕事に繋がっています。
やはり一生懸命やっていても、ダメなときはダメで、そんな時は耐え忍ぶしかない。
些細なことかもしれないけど、周りの人からもらったきっかけを活かし、まずは行動に移す。
これこそが、目標を実現するための第一歩なのです。
◆映画『木屋町DARUMA』
あまりに過激な内容がタブー視され、大手出版社が軒並み刊行を拒んだ丸野裕行の発禁小説を完全映画化。
裏社会でもがく男たちの生き様を、熱く深く描きあげた超問題作。
主演は、映画、ドラマ、舞台、そしてCMと多方面で活躍中の遠藤憲一。四肢のない役の今作では、表情やセリフ回しを通して宿命を背負って生きる哀しき男をみごとに演じきっています。
仕事の手配から下の世話まで、勝浦の面倒を見る坂本役に三浦誠己。時に激しくぶつかりながら、やがて勝浦にシンパシーを抱いてゆく青年ヤクザを好演。
勝浦の弟分・古澤に木村祐一、取り立てに追いつめられる新井に寺島進、その娘で借金を背負わされ墜ちてゆく友里に武田梨奈、金のためには手段を選ばぬ狡猾な闇金業者・金内に木下ほうかなど、個性派キャストが集結しました。
10 月3 日(土)より渋谷シネパレスほか全国順次ロードショー
配給:ファミリーツリー アークエンタテインメント
公式サイト
http://kiyamachi-daruma.com/