太閤園をはじめ、ワシントンホテル、ホテル椿山荘東京、椿山荘、小涌園 、箱根小涌園、箱根小涌園ユネッサンなど文化・芸術・自然の溢れる数々の施設を経営する藤田観光の相談役を務めるスゴい人が本日登場する。
かつて婚礼は家と家の結びつきであったが、戦後の法改正によって個人同士の結び付きに変わり、そのため婚礼の形式も少しずつ変化してきた。
同社は「椿山荘」を婚礼の場として提供し、更に新郎新婦の要望に合わせ様々なオプションを提供し、選択肢を増やして日本で初めて婚礼を事業化した。
本日登場するスゴい人は、日本興業銀行に勤め、広報部長、営業部長を経て2001年同和鉱業 取締役副社長に就任。
2008年には藤田観光 代表取締役となり、2013年会長、2014年相談役となった。
彼の出世の秘訣とは?
さあ・・・藤田観光株式会社 相談役 末澤和政様の登場です!
「天と地と時の利」
私は、終戦直後の昭和23年に生まれました。
父は海軍の将校でしたが、当時は軍人が差別された時代で職もなく物を売って生活をしていました。
その時に父と母に「人間として恥ずかしいことは、貧しいことでもなく、ツギのあたる服を着ている事ではない。
恥ずかしいことはその服を汚れたままにしておく等、自分が出来る精一杯の努力をしないこと」
また、「自分より弱いものいじめをするのはとても恥ずかしいこと。自分より弱い人は守れ!」と教わってきました。
母は、家へ出入りする人たちにも外で出会う人にも外見や肩書きによって態度を変えませんでした。
着飾った人にもそうでない人にも出会えばきちんと挨拶をしていました。
子供の時の父と母のそんな印象が記憶に残っています。
実際には自分で出来ているかはわかりません(笑)
私は、人のご縁に恵まれているといつも感謝しています。
銀行時代に債券の売買を指示する仕事をしていた時の事です。
内部会議で将来債券が下がるとの予測が出たので「売れ」と指示を出すところ、逆に「買え」と指示をしてしまいました。
売り買いする担当部長が怒鳴りこんできました。
私が謝ろうとしたその瞬間、直属の課長がすっと立ち上がり、「私の課員末澤があなたの部に出した指示は、私が出した指示です。何か文句がありますか?」と全責任を負って下さいました。
ビジネスにおける責任とは何か、上司のあり方を教わりました。
本当に嬉しかったです。
この上司のためなら死んでもいいと思いました。
今振り返ってみても自分一人の力では何もできませんでした。
うまく出来た仕事は、「天」と「地」と「時」の利のお蔭です。
「天」の利とは、自分が会社にいる時がどんな時代でどんな社会情勢なのか。
「地」の利とは、自分がいる部署の内外や周囲にどんな方がいらっしゃるか。
「時」の利とは、自分がその時どんな年齢・役職で、どんな責任と権限を持っているか。
この「天」「地」「時」の中に自分で決められるものは一つもありません。
全て神様が決められることです。
自分の力で出来たことは何も無かったとつくづく思います。
先の震災時、弊社の従業員は、年齢、性別、雇用区分に拘わりなく、家族の安否確認より先に指示を待つことなく自分で考えお客様のために行動しました。
自分が従業員の年齢のときに同じようにできたかと考えるととても出来ません。
これが、神様が下さった「地」の利でした。
「当社は絶対に負けない」と確信しました。
右肩上がりの時代であれば昔と同じことをしても事業は成長しますが、これからは違います。
上司の考えを鵜呑みにせず、自分自身で現場を見て、考え、判断する力が大事です。
そのためには物事に対し自分の優先順位を持ち、今この時に、何をするのが一番大事かを自分で判断し、行動する癖をつければ大丈夫。
私はこの大事なことを弊社の従業員の行動から教わりました。
◆藤田観光株式会社
http://www.fujita-kanko.co.jp/
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