2002年のK-1 WORLD MAXは、小比類巻選手と魔裟斗選手という2人のつわものによって盛り上げられたと言っても過言では無い。
勝利のためには、パワーだけではなく華麗な技とスピードが必要とされた。
日本中が注目するK-1 WORLD MAXの舞台で、2004年、2005年、2009年と日本チャンピオンに輝いた本日のスゴい人!
幼き頃から、技を磨くために研究に研究を重ね続けた。誰よりも練習に専念し、心を鍛えたからこそ手に入れた他に類を見ない継続して成長する力。
さあ・・・ミスターストイック、小比類巻太信選手の登場です!
「欲を捨てた先にある強さ」
子どもの頃は、ボクシング雑誌を参考にして、独学でトレーニングを積んでいました。
空手道場に入門してからは、稽古の開始をいまか、いまかと玄関前で待つ程、稽古が待ち遠しかったです。
生徒は全員大人。みぞおちを蹴られて、息が出来ない。顔を蹴られ耳から血を流す。死を覚悟して練習に臨んでいましたね。
練習に励み、1年後に、指導員に勝つことができました。
高校生の時に近くの米軍基地の空手大会に出場。米兵7名を全員倒して優勝しました。
この時、「格闘技で生きていくんだ」と思いました。
ジャンプ力を付ける為、バレーボール部に入部しました。得意とする飛び膝蹴りはそのおかげで身につきました。
東京で沢山の試合を見た中、キックボクシングが一番ハードに見えたのであえて厳しい道を選びました。
3ヵ月後、プロテストの相手は全日本チャンピオンでした。
今までに無い酷い負け方でした。
悔しさをバネにしながら、練習に打ち込み、更に3ヵ月後、KO勝利でプロテスト合格しました。デビュー2戦目で魔裟斗選手と戦いKO勝利。5戦目で日本チャンピオンにKO勝ちするなど順調に白星を重ねていきました。
自分の周囲がひとりでに盛り上がり、1階級上のチャンピオンとの試合を組まれKO負け。
初めての黒星です。
強くなる為、単身タイに武者修行に出ました。タイ人の練習量に負けないくらい練習に明け暮れました。1ヶ月後、国内放映の試合でセミファイナルの話を頂きました。条件は未知の領域である65kgまで体重を落とす事。会場に着くと、相手は身長188cm 78kg!
完全に騙されたと思いました。
だけど、『絶対に負けられない!なんとしても勝ってやる!』と試合に臨んだら4RでKO勝ち!
その後、ヨーロッパチャンピオン、アメリカチャンピオンを倒し、魔裟斗選手とK-1 WORLD MAXを作る話を頂きました。
チャンピオンは日本の心も学ぶ必要があります。練習以外は関係ないと思うかもしれませんが生活態度が全て試合に出ます。
リングに上がる時の緊張も勝ちたいという欲の裏返しです。
練習、生活態度全てを通して自分と厳しく向き合った結果がリング上での成果に結び付くのです。
全てのものに感謝が出来て自然体でいる事が本当の強さなのです。
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