“君をのせて”
“さんぽ”
世界中で大人気のスタジオジブリ作品の映画主題歌の数々は、学校などで歌ったことがある方も多いのではないだろうか?
そのジブリ作品の主題歌を歌い続けるスゴい歌手が、本日登場する。
宮崎駿氏や久石譲氏、鈴木敏夫氏などから高い評価を受け、ジブリ作品の主題歌に抜擢され続けるも、実はCDの売り上げが期待に届かず、アルバイトをしながらの歌手活動が続いた。
歌手として生きる道を模索する中で彼女は一つの道を見出した。
きっかけは、今いる場所とは違う場所にあったのだ。
さあ・・・歌手 井上あずみ様の登場です!
「継続の先には」
小学校6年生の時にオーディションで大好きな岩崎宏美さんの歌を岩崎さんのように歌った。
そこで審査員から、
「岩崎宏美は2人もいらない。しかし、君には光るものがあるから来年は誰でもないものを突き詰めてもう一度来なさい」と言われた。
その時から、自分しか座れない椅子、自分だけのポジションというものを、強く意識するようになった。
オーディションを受け続けた努力が実り、18歳で佐川急便グループのレコード会社リバスター音産の第1号所属アイドル歌手としてデビューした。
しかし、1億円くらいかけてプロモーションされたが、全然売れなかった。
歌だけでは売り出していけないという事務所の方針からタレント活動やMC活動等もさせられたが、やはり歌が歌いたかった。
事務所を離れて歌の道を模索している中、天空の城ラピュタの主題歌オーディションに出会った。
8月公開の映画なのに、6月の時点でまだ主題歌の歌い手が決まっていないというのだ。
久石譲さんに声を気に入ってもらい、主題歌の歌手に抜擢された。
公開後すぐに次回作となりのトトロの話をレコード会社のプロデューサーから耳にし、現スタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫さんを通じて宮崎監督に是非参加させて欲しいと伝えてもらった。
トトロでは2曲歌ったのだが、“さんぽ”は最初、合唱団が歌う予定であった。
仮歌を入れてくれと頼まれたので、丁寧に本気で取り組んだ。
なんと、その仮歌を評価していただき、「これでいこう」とそのまま採用された。
この時の経験から、今も仮歌でも何でも、与えられたことには精一杯の力を出すようにしている。
ジブリ映画で売れたという印象が、世間には多くあるだろう。
しかし、あまり知られていないが、ラピュタやトトロの公開当時の興行収入はとても低かった。
主題歌を歌った後も、アルバイトをしながら生活をしていた。
人前で歌える場所がほしくて、ファミリーコンサートを始めた。
当初、子どもをコンサートに集中させ続けることは本当に難しかった。
誰も、90分間など持たせられない。
しかし、気づいたら30年も続け、今では年間で80?100回のコンサートを行うファミリーコンサートにおける井上あずみが出来上がった。
あるものをつくっていてはだめ、自分の椅子を見つけて、自分の道を貫き通さないといけないのです。
◆井上あずみ公式サイト
http://www.doremi-net.com
※一部携帯では見られない可能性があります。