年々減少傾向にあるものの、年間4605件(2012年時点)もの飲酒事故が発生し、うち256件は死亡事故となっている。
飲酒運転による事故で最愛の息子を亡くした母親である、本日のスゴい人。
彼女の活動に多くの賛同者が集まっている。
彼女は、飲酒事故やいじめなどで理不尽に命を奪われた被害者の家族のいたたまれない気持ちや亡くなった方のメッセージを通じて、理不尽な事件事故は他人事ではないということと、命とはかけがえのないものであることを伝えている。
それらを通して、未来を担う子ども達に相手を思いやるこころを育てる活動をしている。
被害者の等身大のパネルとともにメッセージや遺品を展示する“生命のメッセージ展”を日本全国で開催しており、海外での開催も進めているところである。
2007年には彼女たちの活動に賛同した20社を越える企業と600名を越える個人の寄付や協賛により、映画「0からの風」が制作・公開された。
さあ・・・NPO法人いのちのミュージアム代表理事 鈴木共子様の登場です!
「是非、亡くなった方々に出会ってほしい」
2000年、私は最愛の息子を亡くしました。
飲酒・無免許の人間が起こした事故による不条理な死でした。
息子は当時19歳で、早稲田大学第一文学部に入学してまだ9日しか経っていない時でした。
息子の履修予定の科目が郵便で自宅に届いた時には、「こんなにも夢ややりたいことがあったのに、息子は一つも叶えることができなかったのだ・・・」と、いたたまれない気持ちでいっぱいでした。
被害者支援センターという機関がすぐにサポートしてくれて、裁判の付き添い等、法的支援を受けられ、それと同時に同じ境遇の被害者遺族と出会わせてくれました。
事故後、多くの遺族は孤立無援な状況に陥ることがあり、同じ体験者との出会いは救いにつながるものなのです。
そうした被害者家族の集いで、昔から好きだったアートを通して被害者やその家族の声を多くの人へ届けようと考えました。
それが、生命(いのち)のメッセージ展の始まりでした。
私個人としてのアート活動ではなく、被害者一人一人の想いをかたちにすることが大切であり、被害者やその周りの方々が作品を通じて繋がりを築けることが大切だと考えています。
また、展示を見た方がこのメッセージにそれぞれのかたちで共感し、受け取った想いをさらなるつながりへと続けることに意義があるのです。
私たちの活動の目的は、「命が守られる社会」を実現させることです。
そんな社会が実現するまで被害者の想いが詰まったメッセージを伝え続けるつもりです。
また、生命のメッセージ展をNPO法人いのちのミュージアムとして組織し、作品と共にメッセージを伝え続ける活動として、47都道府県における生命のメッセージ展の開催を続けております。
今では学校や刑務所なども回ってメッセージを伝えています。
活動の中から、賛同者や応援していただける方も増え、『ゼロからの風』という映画にもして頂いたことで、より私たちの活動の場が広がっています。
2010年、ご縁に恵まれ、日野の廃校の施設の中で常設のミュージアムをつくることができました。
生命のメッセージ展の常設展示だけでなく、命をテーマにした作品も展示しております。
是非、大切な人とミュージアムに来て命について考えてみてください。
命への気づきとなって生きる力を感じ取ることが出来るでしょう。
私たちはいつでもお待ちしております。
◆いのちのメッセージ展常設展示室
http://inochi-museum.or.jp/regular
※一部携帯では見られない可能性があります。
毎週金・土・日
午前10:00?午後5:00
閉館時間30分前までに来館ください。
東京都日野市百草999
市立百草台コミュニティセンター3階
電話:042-594-9810
Fax:042-506-9816
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