本日登場するスゴい人は、貴族院議員の家系に生まれた女性。
若くして華道の家元夫人となり、家元を支えながら、1996年から16年間にわたり衆議院議員として活躍。
議員時代には主に教育分野で活躍し、文部科学副大臣、文部科学大臣政務官を歴任。
2013年には旭日大綬章を受章した。
優雅で美しい彼女の背景には、生まれ育った環境だけでなく明るく芯の強い母の姿があった。
さあ特定非営利活動法人萌木 理事長 池坊保子様の登場です!
「愛と希望」
私の両親は互いに敬語を使って話し、尊重し合っていました。
私もそのような両親の姿を見ていましたので、教わらずとも、そのような接し方を学んでいました。
子どもの頃の私は本を読むのが大好きで、弁護士か政治家、小説家になりたいと思っていました。
ところが学生生活の楽しさに埋没してしまい、いつの間にか忘れてしまいました。
結婚や子育てを経て行った96年から16年間の議員としての活動では、「子ども読書の日」や推進法を作るなど、とても充実した時間でした。
政治家は私にとって天職だったと思っています。
阪神大震災の時、東日本大震災の時、すぐに現場に赴き、迅速に対応しました。
しかし、一人になれる場所が無くトイレにこもって勉強をする受験生の姿を見て、寄付や物資と同じように、或いはそれ以上に、彼らにいかに寄り添い、その場で同じ時間を共有できるかが大切であると痛感しました。
こうした活動は、ALL or NOTHINGではありません。
少しずつでも動き、小さな光を積み重ねることで大きな希望の光にすることができると思いますので、今からでも被災地で暮らす子ども達に寄り添いたいと思っております。
私は幼い頃から、様々な問題に対して、大変だと思ってはいけないと思ってきました。
それは、戦後様々な価値観が大きく変化し、私たちの生活も一変する中で、どんな事があっても人生とはそういう物だと優雅に毅然と微笑んでいる母の姿を見て育ってきたからだと思います。
家が小さくなっても家の中の装飾品を手放さなければならなくなっても不平不満を一切言わず、「昔はこうだった」という事も無く、母はただ、今与えられた環境を幸せに生きることを大切にしていたのだと思います。
ですから私も、二人の娘には健康でご飯が食べられる事だけでも十分幸せなのだから、毎日感謝しましょうと教えてきました。
また、孫娘には「朝起きたら、今日も一日元気で頑張るぞ!幸せになるぞ!」と口に出して言うように、教えています。
口に出すとそのようになるので、不平不満は言わずに前向きな言葉を発するようにするのです。
それに、私たちは恵まれているのですから、感謝しなければ神様に叱られます。
私は夢見る夢子ちゃんでしたが、夢を見ることはとても素晴らしい事だと思います。
日常が平凡でも、嫌なことがあっても、夢を持っていればいつでも夢の中で心を弾ませることができるのです。
◆特定非営利活動法人萌木
http://www.npo-moegi.com/