弁護士と格闘家の二つの分野で活躍する闘う弁護士!
高校生の頃に「大企業や国家のような大きな組織と一人でも戦える唯一の職業が弁護士だ」と人から聞いたのがきっかけで弁護士を目指し、中央大学法学部に入学。
26歳の時、5回目の受験で司法試験に合格。3年間弁護士事務所に所属して仕事をした後、2007年10月に独立。
そして、翌2008年3月に開催されたTHE OUTSIDERに出場し格闘家としてのデビューを果たした。
彼のキャッチフレーズ「闘う弁護士」は、格闘家と弁護士との両立だけでなく法廷でクライアントのために徹底して闘う姿勢にも由来している。弁護士として、格闘家として闘いにかける思いを聞かせていただきましょう。
さあ・・・弁護士法人Martial Arts代表弁護士総合格闘家堀鉄平様の登場です!
「反省はするが、後悔はしない」
大学生の頃にK-1やPRIDEが始まり、もともと格闘技が好きだったこともあり司法試験に合格した後すぐに念願のブラジリアン柔術の道場に入りました。
弁護士登録後3年間は法律事務所に所属して雇われ弁護士をしていました。初めから独立するつもりではなかったのですが、格闘技と弁護士の両方に時間を使いたかったので3年後に独立しました。
世の中にはたくさんの弁護士がいますが、法廷での闘い方は弁護士によって様々です。
弁護士が「この辺で妥協しましょう」と言えばたいていの依頼者は納得しますので、弁護士もあまり手間暇かけずに事件をさっさと終結させようとする人もいます。しかしそれでは、せっかく弁護士に依頼してくれた依頼人の利益は守れませんし、社会正義の実現も果たせません。
徹底的に戦えば、裁判は長期間にわたりますがその方が依頼者の利益になり、依頼者も闘って欲しいということであれば、私は一緒に闘い続けます。
THE OUTSIDERでは、弁護士という職業のエリートの様なイメージと寝技に持ち込むスタイルから、初めはブーイングを受けアンチも多くいました。
しかし、こつこつ努力して大怪我をしながら文句ひとつ言わずに闘い続ける私の後姿に、参加選手の不良も、観客も、徐々に応援してくれる人が増えたのです。
私が今のような地位を築いた最大の要因は、「反省はするが、後悔はしない」という点です。
格闘技の試合で怪我をして惨敗したときに「自分は何てついていないんだ」と落ち込む人は、そこで成長が止まります。
「なぜあのパンチをもらったのだろう」と反省し、負けたこと自体はいまさら仕方がないので、気にしない。まさに反省はするが、後悔はしないスタイルが成功の秘訣です。ですので、私は自分の負けた試合は何十回も見直します。ある試合で怪我をして入院したときに、手術までの流れを説明する「クリニカルパス」という書類を病院でもらいました。手術を受ける人と裁判を依頼する人の不安は似ているのではないかと考え、裁判を依頼してから終わるまでの時間や費用などを分かりやすく説明した書類を作成しました。
怪我をしたことは失敗ですが、そこで落ち込んでいても何も変わりません。自分が置かれた状況を客観的に捉え、自分に出来ることをこつこつやるしかないのです。
2012-08-21
取材:福永茉那実
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