日本においてチュニジア共和国の全権を任されているスゴい人!
チュニジアはアフリカ大陸に存在する国だが、遠い遠い昔、アフリカ大陸という呼称が付く前から
“アフリカ”と呼ばれ、大陸の名前の由来にまでなった地域でもある。
そのチュニジアで命を賭け、志半ばで命を失った父・・・
男は、父の意志を引き継ぐことを決めた。迷いはない。
祖国のために生きるとは?
さあ・・・チュニジア共和国特命全権大使、ヌルディーン・ハシェッド様の登場です!
「祖国のために立ち上がる」
私の父ファラハット ハシェッドは、チュニジアの独立の戦士で、労働組合の創始者でした。
国民の生活の向上のため、祖国の独立のため、死力を尽くしていました。
当時チュニジアでは、貧困に苦しむ人が多数おり、食べ物も満足に食べられない状態でした。
私の父は、チュニジアが独立をしようとしていたまさにその時、暗殺されました。
父がいなくなり、母が半狂乱になり、泣き叫ぶ日が続きました。
5歳の弟と、3歳の妹と、生後数ヶ月の妹と、私。
母の手を握りながら、「僕がいるから大丈夫」と言いました。
当時8歳、家族の運命を背負って、私の人生がスタートした時でした。
父が死んだことにより、「なんのために自分は生きているのか」を考えるようになりました。
周りを見渡せば、貧困にあえぐ国民がいる。
自然とチュニジアのために何かしなくては、という思いにかられました。
父の意志を引き継ぎ、新しい国を作るために政治家になろうと決めたのです。
政治家として仕事をしていく上で、自殺をしようかと思うぐらい思い悩んだことがあります。
悩んでいる時は、自分の頭の中だけで会話を完結させてしまいます。
「自分の未来には希望が無い」とか「自分にはできないんじゃないだろうか」とか自分に言い聞かせてしまうのです。
そんな時は、会話を直ぐにストップさせ、家族や友人に悩みを打ち明けてきました。
すると、自然と楽になるのです。
また、どんなことにも解決策は必ずあるのです。
ある日突然思いつくこともあれば、友人から解決策をもらう時もあるでしょう。
チュニジアはフランス統治から再構築した国です。
YES! WE DID!(そうだ!私たちはやったのだ!)ですね。
それが私の世代の役割だったのですね。
結果的に私はラッキーだったと思います。
今、私の母には9人も孫がいますし、私は私の子供ファラとファラハットを誇りに思っています。
チュニジアは様々な文化が入り混じった素晴らしい国です。
皆さんもぜひ訪れてみてください。きっと私が日本の虜になった様に、虜になると思います。
2010-12-08
取材:編集部
タグ:外交官
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