かつて国家プロジェクトとして取り組まれながらも大量培養にはいたらずに頓挫した「ユーグレナ」の研究開発をおこなうバイオベンチャー“株式会社ユーグレナ”
この会社を立ち上げ、ユーグレナ(ミドリムシ)の大量培養を世界で初めて成功させたスゴい人が本日登場する。
彼は、大学生時代にバングラデシュに留学し、そこで食糧があるのに栄養失調になる人々の存在を知った。
そして、帰国から2年後、栄養・環境・エネルギー問題を解決する可能性のあるユーグレナと出会い、学生時代に起業を決意した。
東京大学出身、在学中に米国スタンフォード大学で開催された「アジア太平洋学生起業家会議」の日本代表を務め、若くして世界初の技術開発に成功した企業の経営者。
そんな彼が起業を目指すようになったひとつのきっかけは、ある“マンガ”だと言う。彼に影響を与えたそのマンガとは?
さあ・・・株式会社ユーグレナ代表取締役社長 出雲充様の登場です!
「ミドリムシで人と地球を健康にする」
子供の頃は、マンガが好きでマンガをよく読んでいましたね。
特に好きだったのは『ドラゴンボール』と『こちら葛飾区亀有公園前派出所』です。
この『こち亀』が、僕の起業の原点だったと思います。
このマンガは、まるでベンチャーの教科書でした。
主人公の両さんが、毎回何か新しいビジネスをして成功するんです。
ザリガニを養殖してフランス料理屋に売ったり、新しいサービスを生み出したり。
毎回最後のページで部長に怒られてそのビジネスは終了してしまうんですが、本当に起業家精神を養うのにもってこいの漫画なんですよ。
読んでいて、「何か新しいビジネスを興して、他の人に喜び、楽しんでもらえたら良いな」と思うようになりました。
私にとってのビジネスの始まりは、学生時代にたまたま行ったバングラデシュで見た栄養失調の現状であり、それを解決できる可能性をもつユーグレナとの出会いだったんです。
人助けをしたいとか、そんな大それた事ではなくて、単純に楽しい“サプライズ”をして人に喜んでもらいたい。
そんな思いがきっかけでした。
これまでに、やめたいと思うことは沢山ありました。
ただ、辞めることで自分にミドリムシの事を教えて下さった師匠である第一人者の中野長久先生のお気持ちを無駄にしてしまったり、先生の評価を下げてしまう事は避けたかった。
自分の為、お金の為だけでは続けられないんですよね。
また、研究の資金についても良く聞かれますが、研究機材のほとんどは大学にあって、深夜は使われていない。
それなら、使っていない時間に使わせてもらえば良いんです。
無いものは、無いなりにできる方法を考えれば、絶対にできない事なんて無いんですよね。
今後の目標は、2つあります。
ミドリムシのバイオ燃料で飛行機を飛ばす事。
そして、ミドリムシ食品でバングラデシュの母子の栄養失調をなくす事です。
チャレンジしている人へ。
世の中に、くだらないものなんてありません。
自分の好きなものは、他人に何を言われても、それは見方や角度が違うだけのこと。
だから、自分の好きなものを諦めずに、チャレンジし続けて下さい。
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