『西遊記』で三蔵法師役を演じて一躍有名になった女優、夏目雅子。
彼女は白血病が原因で亡くなった。
その兄が、白血病や癌など病気の治療が原因で脱毛した人に無償でカツラを貸与する組織を20年前に立ち上げた。
彼は、骨髄移植の啓発、ドナー登録を呼びかけ、臓器移植に関する知識・ドナーカードの普及、エイズの正しい知識の啓発も推進している。
さあ・・・財団法人夏目雅子ひまわり基金理事長 小達一雄様の登場です!
「白血病」
妹・夏目雅子が27歳の時、白血病を患ってしまいました。
医者からは、「最近は白血病のいい薬が出ているが、副作用が非常に強くて髪の毛が抜ける。拒絶反応が起きれば、30%は心臓麻痺で亡くなる」と言われました。
母は、「雅子は女優だから、髪の毛がなくなる苦しみは耐えられないんじゃないか」と心配していました。
雅子の夫、母と相談をして、そんな強い薬を使う必要は無いと結論を出し、副作用の弱い薬で治療することにしました。
その薬を1度、2度と試したのですが、効き目がありませんでした。
いよいよ副作用の強い薬を試すしかない状況になって脱毛の件を雅子に相談したら、「何言ってんの。私は三蔵法師で有名になったのよ。日本で一番坊主が似合うと言われているんだから。そんなこと気にならない」と言ったんですよ。
それで決心がついて、最新の薬を試したんです。
そうしたら劇的に効いて症状が改善しました。
けれど、完全に治すには骨髄移植をするしか無い。
でも、当時日本では骨髄移植の前例は1例しか有りませんでした。
それに対して、アメリカではすでにドナー登録もされるぐらい普及していました。
病院の下見を兼ねて母とともにアメリカに行くことにしたのです。
しかし、日本に残った雅子が風邪をひき、それがこじれて肺炎を併発してしまいました。
白血病は白血球の数値が異常に高くなってしまう病気で、その時の雅子は薬で白血球の数値を下げた状態でした。
病気に対する免疫力がなく、肺炎を治すことができず、そのまま亡くなりました。
「自分が脱毛を恐れたせいで雅子を死なせてしまった。もっと早い段階で薬を使えばよかった。」と母は後悔をしました。
脱毛を恐れて積極的な治療を受けない人がいる。
そんな人を救いたいと思い、カツラを無償で貸し出す組織を作ろうと決意しました。
これが、夏目雅子ひまわり基金を設立したきっかけです。
不要なカツラを寄付してもらって、滅菌・補修の上、病気の治療が原因で脱毛している人に対して無償で貸し出しました。
白血病への理解を広めるためにメディア向けの説明会をしたり、チャリティのゴルフ大会も開催してきました。
多くの方に支えられ、ここまで活動を続けることができました。
おかげさまで会員も増えて活動は順調に進んでいます。
「骨髄移植を受ければ助かる命がある」という事実を世の中に訴えて、一人でも多くの命を救いたい。
そのために活動を続けていきます。
◆(財)夏目雅子ひまわり基金
http://www.himawari-kikin.com/
※PC専用ページとなっております
◆「永遠の女FEMMEFATALE夏目雅子メモリアルブック」
(マガジンハウス刊)
http://amazon.jp/dp/4838726074/
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