今までにおこなったトイレの設計は東京タワー、東京駅、松坂屋、京王百貨店など、数多くの実績を持つ本日登場のスゴい人。
トイレの設計は、今まで専門に扱っている建築士はほとんどおらず、設計の世界でも新人の仕事と軽視されていた。
しかし、誰もが何度も繰り返して利用するからこそ実は、施設の設計の中でも大切な部分であると彼女は言う。
誰もやっていない分野を追求することとは?
日本一、トイレの設計を手がけるスゴい人の大事にしている考え方から学ぼう!
さあ・・・有限会社設計事務所ゴンドラ代表 小林純子様の登場です!
「誰もやっていないから私でも出来た」
就職活動という社会への扉を開く時、ふと考えたのです。
“みんなが進む分野と同じ分野に行っては圧倒的な努力がないと勝てない”
そこで当時、女性の進出がすごく遅れている業界に絞ってみたところ、建築家の世界が目に留まりました。
男性社会だからこそ、女性の視点で建築や設計の提案ができないか?
そう思って飛び込んでみたものの、それからは毎日が戦いでした。
女性という希少価値は、同時に、理解してもらえない難しさもあり、常に女性であるが故の苦労はついてまわりました。
しかし、それでも少しずつ実績を積み重ね、ある時今までの実績と、女性ということで、瀬戸大橋のたもとの休憩所のトイレ設計に参画することになりました。
まずは、トイレに対するイメージ、利用する際の不便さを聞いて回りました。
すると、あまりにたくさんの人たちが共通のマイナスイメージを持っていて確信したのです!
“これは、解決したらすごいことになる!”
それからはもう、トイレのオタクです。
ヨーロッパにトイレ見学に出かけてさらに確信が強まりました。
“誰もが使う公衆トイレこそ、機能美を追及すべき”
当時は、やっとトイレの重要性の理解が広まり始めた頃で、ホテルや複合施設ではその後どんどんトイレが進化しましたが、駅や学校では、トイレは今でも後回しにされています。
私は目の前のトイレの設計を大事に常に提案し、アイデアを出し続けています。
もし、トイレの重要性が依頼主に伝わらなかったら手紙を書くこともあります。
依頼主の方も、使用するお客様のことを真剣に考えているんですからね。
仕事は100%の完成度で納品することはできない。
だから、次があるのです。
改善へのあくなき追求は止まることがありません。
誰も関心がなく、誰もやってこなかったこと。
そこに本気になってやれたからこそ、今があります。
それに、最初からうまくいったわけではなかったけれど、地道に続けてきたからこそ、きっかけを頂いてトイレの設計に真剣に向き合うことができました。
“石の上にも三年”
まずは、自分に合わないと思っても目の前の仕事を辞めないで、3年はやってみませんか?
◆設計事務所ゴンドラ
http://gondola-archi.com
※一部携帯では見られない可能性があります。