1939年以来続く、世界で最古にして最も権威あるガーデニング&フラワーショー“チェルシーフラワーショー”
英国王立園芸協会が主催し、エリザベス女王やエジンバラ公など王族も多数参加し、世界中から20万人以上が訪れる。
その大会で、2006?2008年、2012年と4度も世界一の座についたスゴい人!が本日登場する。
彼が庭園を造り始めた理由とは?
さあ・・・石原デザイン研究所代表取締役 石原和幸様の登場です!
「ハングリーを大切にしろ」
29歳の時に独立して、路上で花を売る仕事を始めました。
売上も順調で、2年で長崎県内に30店舗を出店。
テレビにも取り上げられたんですよ。
事業を全国に拡大しようと計画しました。
ちょうどそのタイミングで、大手商社から合弁会社を一緒に作らないかと話をいただいたのです。
ところが、しばらくしてバブルがはじけてしまいました。
おまけに中国やベトナムで行っていた花の生産も上手くいかず、会社は倒産。
8億円もの負債を抱えることになりました。
自宅に帰ると、銀行員がメジャーを持って部屋の広さを測っているんです。
その光景を眺めながら、「ああ、もう終わりだ」って思いましたね。
だから、地元の長崎に帰ることにしたんです。
長崎に戻ったら、父のがんが発覚。
余命3ヶ月の状態でした。
父が親戚を集めて、「自分の人生は面白かった。みんなのおかげだ。ありがとう」と一人一人に握手をしたんです。
そんな父の最期の姿を見て、「本当にカッコいい。俺も借金を返すためにもう一回がんばろう」と決めたんです。
それから、24時間営業の花屋を始めたんです。
借金を返さないといけないから、本当に無我夢中で働きました。
やったことはありませんでしたが、依頼があれば庭も作りました。
庭の仕事は、花を売る仕事よりも売上が良かったのです。
ふと、「ディズニーランドやハリウッドにある庭は誰が作っているんだろう?」と疑問に思い、調べてみたら、イギリスで世界一の庭師を決めるチェルシーフラワーショーがあるということがわかったんですよね。
「俺もこれに出よう」と決めたんです。
何のツテも無いので、直接バッキンガム宮殿に電話して担当者を聞き出して自己PRの書類を山ほど送ったり、出場のための資金を工面したり、とにかく必死でしたね。
コンテスト会場では資金が少なくて庭作りの材料が満足に買えないので、“ガーデン難民”と言われましたよ。
長崎から持ってきたカステラを他の出場国の人に配って、余った材料を分けてもらいました。
それを使って、長崎の出島をイメージした日本特有の庭を表現したんです。
そうしたら、2位に選ばれたんです。
エリザベス女王が自分の庭の前で足を止めてくれた瞬間が、一番嬉しかったです。
今後は、世界に誇れる庭を造っていきたいです。
庭を造れば、苗を作る生産者も職人も必要になります。
庭造りを通じて、いい仕事ができる職人を増やしていきたいです。
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