生活総合情報サイト“All About(オールアバウト)”
その道のプロ(専門家)が日常生活をより豊かに、快適にするノウハウや業界最新動向を発信するウェブサービスである。
立ち上げ当初は2年間赤字が続き、周りからも、この事業は上手くいかないと言われ、苦しい時期が続いた。
しかし、この事業は必ず成功すると信じ、3年目に黒字化を達成。
会社を設立した当初の目標であった、5年以内の株式上場も果たした。
今では、月間約3000万人が利用する一大ウェブサービスへと進化を遂げた。
彼がAll Aboutを作ったきっかけとは?
さあ・・・株式会社オールアバウト代表取締役社長 兼 CEO 江幡哲也様の登場です!
「世の中の不合理を改善する」
大学時代は理系でITを学んでいました。
リクルートという会社が通信自由化で新規事業を立ち上げるということで、面白そうだなと思って入社しました。
入社1年目で通信の新規事業の立ち上げにかかわり、先端技術とリクルートイズムの両方を学ぶことができました。
この時は、会社に泊まり込むこともしょっちゅうで1年間で10年分は働きましたね。
3年目になった頃に営業部へ転属を命じられた時は、「何故?」と気持ちが腐りそうになりましたが、FAXを一斉送信するサービスの販売だったので、「技術に詳しい人間の方がお客様は安心するだろう」と考え直したのです。
自分の得意なIT産業のお客様に提案をしていき、新たな市場を開拓しました。
その後、新規事業の開発担当となり、インターネットの視察にアメリカにいきました。
1995年に企業の情報システムの担当者のニーズとIT機器メーカーを繋げるキーマンズネットというウェブサービスを立ち上げました。
普通DMを送ると5%しか開かれない。
キーマンズではニーズにかなったことをやっているので100%開封されるだろうと思っていたけど、開封率は45%で頭打ちになったのです。
この仕組みをコンシューマーに転用しようとしていたけど、ビジネスの世界の人と違って普通の人のニーズはあやふやです。
だから事情通のプロを集めてコンシューマーに指南する形で情報を伝えればいいんじゃないかと考えた。
ちょうどアメリカのAbout.comが似たようなことをやっていたので、リクルートとジョイントベンチャーをする形で事業化をしたのです。
5年以内の株式上場が条件でした。
私は絶対に黒字化すると信じていましたが、2年間は赤字が続き、周りからは、売上が上がらないし、止めた方がいいのではないかとか言われました。
しかしリクルートの役員の中には「江幡がやっているんだ。任せとけばいいんだよ」って支援をしてくれる人がいたんですよ。
本当にありがたいですね。
そして、3年目に入った頃から売上が急浮上して黒字化。
その後オールアバウトの事業は順調に進み、専門家の情報をユーザに提供するウェブサービスを開始して10年以上が経ちました。
これからは、専門家の活躍する場所をリアルの世界にも用意して「ウェブ&リアル」をキーワードにサービスを充実させようと、専門家による教育事業に力を入れています。
社会人向けの学校「じぶん学校」を開催し、専門講師を育成する教育関連事業の会社もM&Aしました。
これからも、世の中の不合理や不条理を改善していきます。
タグ:ビジネス・経営者