じゃんぼ焼鳥“鳥貴族”
近年の均一居酒屋ブームに先駆け、なんと、1986年から全商品を280円(税込294円)で提供している。
大阪で生まれた鳥貴族は今や関西のみならず関東、愛知にも進出し、店舗数は300を超え、毎月複数の新店舗をオープンさせている大人気焼鳥店だ。
そんな鳥貴族を生み出した本日のスゴい人が外食業界に興味を持ったのは、高校生時代のアルバイトがきっかけだった。
幼い頃は人見知りで恥ずかしがり屋だったと言うが、アルバイトや就職先のレストランでのホール経験から「接客」に目覚め、自ら大チェーンを生み出すまでに至った。
彼が経営を通して目指しているものとは?
さあ・・・株式会社鳥貴族 代表取締役 大倉忠司様の登場です!
「顧客志向」
25歳のときに独立し、鳥貴族を始めました。
それまでの焼鳥屋のイメージと言えば、中高年の集う赤提灯の店。
1号店を作るときから全国チェーン展開する事を掲げていたので、若者を取り込める店にしないと大きい市場は取れないと考え、若い人や女性が入りやすいように店作りをしました。
当時の焼鳥店には無かったおしゃれなイメージと、お客様を大切に、貴族のようにもてなすという思いから、「鳥貴族」という名前にしました。
起業から18年間は思うように出店が進まず18年で30店舗だったのですが、この10年で300店舗にまで増やす事ができました。
ターニングポイントは、道頓堀に出店をした事でしたね。
それまではローカルでやっていたのですが、全国展開するチェーン店のひしめく繁華街でも通用する事ができました。
ここで自信がつき、これならどこでも通用すると思って、出店戦略をローカルから主要な駅前などにシフトし、後に東京への進出にも繋がりました。
均一価格は、地元の個人店が実施していて、自分が客として行った時に感動したんです。
100円均一ショップと同じように、価格に対して割安な物と割高な物がある。
その中でお得な物を探すのが楽しさだと思うんですよね。
そして、本気の「顧客志向」を貫いて来ました。
たとえば、お通しを出さないこと。
お通しを出すだけで客単価が1品分上がるので、とても大きいですよね。
きっと一度始めたら止められなくなってしまうから、絶対に出さないようにしています。
これは、お客様に喜んで頂けるだけでなく、社員教育にもつながるんです。
利益よりもお客様の喜びを最優先する、本気の「顧客志向」を態度で示しているのです。
今後の目標は、鳥貴族を“永遠の会社”にする事です。
社員には創業当初から「世襲はしない、みんなの会社にしよう」と伝えてきました。
人間には寿命があるけれど、会社はやり方次第で永続させる事ができる。
そのためには、社員や従業員が人として「善」であること。
例えば失敗をしてもしかることはありませんが、人としてしてはいけないことの時には怒ります。
失敗をしても絶えず挑戦する社風であり続けたいですね。
これは新卒の社員にもよく言うことですが、若い人には「志」を持ってほしい。
私は、鳥貴族を通して世の中を明るくする事を志しています。
私欲では無いから、諦めずにここまで続けて来られたのだと思います。
実現することで社会貢献につながるような夢を持ってほしいですね。
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