大阪芸術大学の卒業制作『鬼畜大宴会』が第20回ぴあフィルムフェスティバルにて準グランプリを受賞、第48回ベルリン国際映画祭パノラマ部門他10カ国以上の国際映画祭に招待され、イタリア・タオルミナ国際映画祭グランプリを受賞。
一般公開もされ異例の大ヒットを記録。
その後も『アンテナ』や『揮発性の女』、『青春☆金属バット』『ノン子36歳(家事手伝い)』『海炭市叙景』『莫逆家族』など立て続けに話題作を撮影し、国内外の注目を集めた。
そして、100万部以上のベストセラーとなった尼僧で小説家の瀬戸内寂聴氏が原作の話題作『夏の終り』が明日公開される。
彼が映画にかける情熱とは?
さあ・・・映画監督 熊切和嘉様の登場です!
「映画の革命を起こす!」
子供の頃から映画が好きで、でもその想いをどこにぶつけていいか分からなかったので、取りあえずチラシの裏に漫画を書いたりしていました。
家でビデオカメラを買ってからは、それを独占して、夢中になって撮影していました。
大学に入ってもそれは変わらず、授業もそっちのけで自主制作の映画作りに没頭していましたね。
撮っては失敗して、また撮り直す。
編集をして、友人に見てもらって・・・そんなことを繰り返していました。
その延長で、今があるって感じです。
今は商業作品を撮っていますが、その頃とやってることはあんまり変わってないかも知れませんね。
私は、元々人見知りの性格なので、映画を撮る前は特にそうなんですが、俳優さんに会う時、特に大御所の俳優さんがいるときは、緊張してしまって、吐きそうになるんですよね。
だから、まともに話もできないんです。
でも撮影の現場に行くとスイッチでも切り替わるんですかね、
自分でも良くわからないんですが、不思議と気持ちが大きくなるというか。
それに、優柔不断なタイプだから、映画の撮影では常に決断を迫られるからいつも苦しんでいます。
でも、いい画が取れた時は、万能感に包まれるんですよね。
そんな時は、自分には映画の神様がついてるかもしれないって思うんですよ(笑)
ついこの前まで映画を学校で教えたりもしていたんですが、今の学生に思うことは、「映画というものはこういうもんだ」という枠にとらわれず自由に作品作りをして欲しい。
シナリオも映像も綺麗にまとまった優秀な作品が多い。
でも、若いうちに色々試しておかないと、表現の幅が広がらないし、年をとると冒険しにくくなるんですよね。
もっと荒削りでいいんです。
自分もそうでしたから。
今は商業作品を作っているので、観客や出資者などの満足感と自分が表現したいもののバランスを一応考えて撮影をしています。
だけど、腹の中では、世の中に革命を起こすぐらいの映画を撮りたいと常に思っているんです。
人生一回だし、後悔はしたくない。
社会の固定概念を変える、とんでもない作品を作ってみせますよ。
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