本日登場のスゴい人は、現役時代にはル・マン24時間レースで日本人初となる総合優勝を果たすなど輝かしい実績を残し、現在はTOM’sチーム監督を務める傍ら、昨年新たなレース「インタープロトシリーズ(IPS)」を立ち上げた。
IPSはジェントルマンドライバーがマシンを所有し、プロドライバーと組んでそれぞれのクラスで戦う、これまでに無い新しいレースだ。
「ドライビングコンペティション」をテーマに、均一化された車両を使った運転技術による競争を具現化した。
レーシングドライバーというと、皆さんはどんなイメージをお持ちだろうか?
「レーシングドライバーは最強のアスリートだ」と彼は語る。
スポーツとしてのモーターレースとは。
そして、彼の目指すインタープロトシリーズの今後とは?
さあ・・・株式会社インタープロトモータースポーツ代表取締役 関谷正徳様の登場です!
「レーシングドライバー=アスリート」
父の影響で子供の頃から車が好きで、モータースポーツへの憧れを持っていました。
20歳の時に仲間から「仲間内でレースをやろう」と誘われて、趣味でレースを始めました。
草レースで優勝をするようになるとプロの目に留まって「うちの車に乗ってよ」と声がかかるようになったのです。
アマチュアでは自分でお金を出して乗りますが、今度は乗ることでお金がもらえる。
これはプロになる道があるかもしれないと思い、プロを目指すようになりました。
でも、いざなってみると、何もスポーツをしてこないでレーサーになった自分はスポーツマンとしての体が全然できていなかった事に気づかされたのです。
草レースではそれでも勝てましたが、速い車に体がついていかなくてトレーニングを始めました。
始めは僕も車を運転することなんかスポーツじゃないと思っていました。
でも、プロの世界に入ってからは、レーシングドライバーは最強のアスリートだと思うようになりましたね。
どんなスポーツでも人間が勝敗のカギになりますが、モータースポーツの場合はどうしても人間が車の陰に隠れてしまって、「○○の車が勝った」というのは報道されるけれどどのレーサーがすごいのかは一般の人には伝わらないのです。
そこで、昨年から、プロ・アマ全選手がハード面の条件を同じにして同じ車で「運転の技術」を競うワンメイクレース「インタープロトシリーズ」という新しいレースを始めました。
このレース専用の車を0から作るのは慣れない事で苦労しましたが、力を貸してくれた仲間のお蔭で3年の準備期間を経て実現することができました。
アメリカには有名なワンメイクレースがあって、運転技術でトップを勝ち取るスター選手がいます。
日本でもドライバーはみんなスポーツだと思ってやっているけれど、見る人は「車のレース」だと思っている人が多いですよね。
日本はこれだけ車産業が発達しているのに、車を使ったスポーツに対する正しい認識が無いのです。
「ドライビングコンペティション」として、車の戦いから、ドライバーの戦い、運転技術の競争にシフトし、世の中の人にドライバーはアスリートであるということを理解してもらいたいと思っています。
車のオーナーが楽しく参加でき、見てくれる人たちが「誰がすごいか」をはっきりと分かり、世界が目標にするモータースポーツを我々の産業にすることが、私の目標です。
◆2014インタープロトシリーズスケジュール
第2戦 6月21?22日 富士スピードウェイ
第3戦 9月20?21日 富士スピードウェイ
第4戦 11月1?2日 富士スピードウェイ