本日登場するスゴい人は、高反発マットレスパッド“エアウィーヴ”を生み出し、現在も会長として同社を率いるスゴい人。
彼は37歳の頃に父が経営する配電機器メーカー・日本高圧電気を受け継いだ。
同社は国内シェア6割を誇り、日本国内の6割の電気は同社の機器を通じて送られている。
更にその10年後、伯父の経営する化学機械メーカーを受け継いだ。
当時は釣り糸や漁網を作る射出成型機を製造していたが、赤字経営だった。
この会社の技術力を活かして生み出された新たな製品が、社名にもなっている“エアウィーヴ”。
発売からわずか9年で年商120?150億円に迫る大ヒットとなった。
しかし、最初の3年間は全く売れなかったという。
大ヒットの秘訣とは?
さあ…
株式会社エアウィーヴ
代表取締役会長
高岡本州様の登場です!
「無知の知」
父が経営する日本高圧電気を37歳で受け継ぎ、その10年後に伯父の経営する化学機械メーカーを受け継ぎました。
受け継いだ当時、伯父の会社は赤字でしたので潰すことも考えましたが、地域に工場を作って事業をしている事は地域貢献ですから、更地にするのは申し訳ない、産業が無ければ地域に貢献できないと思い、継続を決めました。
クッション材を作る技術があったので、それを活かして新商品を作ろうと考え、素材を様々な分野に売り込みましたが素材だけでは売れず、2年やって寝具一本に絞ろうと2007年にエアウィーヴを発売しました。
しかし、寝具業界は古い会社が沢山あって、売り場は陣地取り合戦のような状況で、思った以上に売るのが難しく、最初の3年間は全く売れませんでした。
売れない間はとても苦しかったですが、その頃までに既に多くの方にご協力を頂いていて、そう簡単に放り出すことはできませんでしたし、その頃に伯父が亡くなっていましたので、遺言のようになり、私の背中を押してくれました。
売れない頃からトップアスリートの方々が愛用してくれていて、物は絶対に良いという自信がありました。
それでも売れないのは、売り方が悪いせいだと考え、売り方を変えることにしました。
従来の寝具業界はPushマーケティングで、寝具が欲しくて店舗を訪れた方に販売しますが、我々はエアウィーヴに憧れて指名買いをしていただく、Pullマーケティングに切り替えました。
その為には値引きをせず定価で、確かな実績を示し、信用を売ること。
私たちは製品ではなく、クオリティスリープ(質の高い睡眠)を販売する会社になろうと決めました。
日本高圧電気とエアウィーヴはまったく違うものを作っているようですが、どちらもインフラの会社です。
前者は社会インフラを、後者は生活インフラを作る会社です。
配電機器を公的研究所で試験することや、見かけの良さよりも10年以上電柱のうえで働かなければいけないこと、そしてとにかく誠実でいる事など、日本高圧での経験を、エアウィーヴにも活かすことができました。
寝具一筋ではなく、逆の業界にいたからこそ気づくことができました。
私たちのような会社にとって大切なことは、成長することよりも永続することです。
寝具を作っている以上は、永続してこの商品を皆様にお届けしなければなりません。
寝具は国による規格が無く海外にも紹介できますので、今後は海外にも積極的にチャレンジしていきます。
◆株式会社エアウィーヴ
http://airweave.jp
◆日本高圧電気株式会社
http://www.nkeco.co.jp/
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