水中作業員から海のドクターになったスゴい人!
2008年06月22日に情熱大陸(毎日放送)出演。
そして、人々は、知った。
橋を造るとき、海を埋め立てるとき、'潜水士’が潜って手作業でボルトを締め、基礎工事をするという事を。
この男に任せて出来ない仕事はないと言われるくらい、水中での工事作業の第一人者。
その一方、ドルフィンスイマーとしても第一人者。
潜水時間はゆうに、3万時間を超える。
海の表情を様々な側面から感じて潜るからこそ海を本気で守れる。
レインボーブリッジを作り、羽田空港の拡張を水中から支え、砂漠化した日本の海を蘇らせる男。
さあ、潜水士渋谷正信様の登場です!!
「海への感謝」
美しくダイナミックな海に惹かれてプロのダイバーになった。
最初の現場は、ドロドロのヘドロが浮いている鶴見川での水中工事。
顔にゴーグルだけでの作業でした。
帰りの電車で、私の周りから人が離れていく。
家に帰って妻にヘドロクサイと指摘されるまで、気づきませんでした。
このように請け負った仕事一つ一つに、真剣に向き合うことが私のプロ意識を強くしました。
独立した当時は、とにかく強気一本やりで傲慢。
思いやりのかけらもない経営者でしたから社員は次々辞めていきましたね。
ある時意識を変える出来事がありました。
プロとしてなってはならない潜水病になってしまったのです。
プライドがズタズタになりました。
治療するための高圧タンクの中で数時間じっと過し、自分の弱さを知ると同時に人の痛みを知ることができました。自らの痛みを経て“感謝”に気づくことができました。
しかし、まだまだ気づきが足りなかったのでしょう。
長期出張から帰ったある日、全てを任せていた番頭格が社員全員を連れて、出て行ってしまいました。誰もいないガラーンとした事務所で、足元から崩れおちました。
だまされた悔しさと、虚脱感で3ヶ月間は腑抜けのようになっていました。
立ち直るために、ヨガをやったり、仏教の本を読んだりして、自分の精神的な部分に焦点を当てました。全てが自分に責任があったと気づいた頃から少しずつ立ち直っていきました。
仕事も次々入ってくるようになり社員もどんどん増えていきました。
今の自分があるのは、自分をだましてくれた彼のおかげだと心から感謝をしています。
このような気持ちを教えてくれたのは紛れも無く“偉大なる海”です。
今まで水中構造物建設における水中作業員として工事をするために海を壊してきましたが、これからは、海の美しさと豊かさを取り戻すために海の森づくりプロジェクトを進めていきます。
2010-06-03
取材:編集部
タグ:ビジネス・経営者
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