元々、雑誌編集者だった彼が冒険家になったきっかけは?
バイクの素晴しさを広める最良の方法だと思ったから…。
1980年のキリマンジャロのバイク登山を皮切りに、バイクによるエベレスト世界最高高度記録への挑戦、史上初のバイクによる北極点・南極点への到達。
日本人初のパリ ダカール・ラリー参戦など、数々の記録を打ち立ててきた。
彼は満面の笑顔で「人生は本当に楽しい」と語る。
それでも、今までには苦難や挫折もあり、一度は塞ぎ込んだ事もあった。
苦難をポジティブに捉え、エネルギーに代える。
その人生との向き合い方とは?
さあ・・・冒険家 風間深志様の登場です!
「思えば叶う」
もともと、バイクが好きでバイク雑誌の編集をやっていたんだよね。
幼少の頃からいずれはバイクで生きていきたいと思っていたんだ。
それで、もっともっと沢山の人にバイクを勧める方法を考えた時に、「冒険」っていう行為で世にバイクを演出することが一番多くの人に受け入れてもらえる方法だと思って、自らが「冒険家」になったんだ。
田舎に育ち、ずっと自然に囲まれて育ったから、自然と生きる事は当たり前のことだったしね。
ある頃は人より速く走れるか?と思って色んなレースにも出たけれど、基本的には冒険家として行きたい所に行ってきた。
実は、パリ ダカール・ラリーも単にサハラ砂漠に行ってみたかったから参加したんだよね。
エベレスト、北極点、南極点どこへ行った時も大変な苦労はあった。
北極点に行った時もそれはそれは大変だった。
バイクが雪に埋もれてなかなか進めない中、44日かけての到着。
北極点は太陽も沈まないし、時間もない。
北極点も南極点も、ここは宇宙への入り口だな、と感じた。
まだまだ自然は分かっていない神秘がたくさんあって、深いな?と思う。
今まで人生を楽しみ「ポジティブ」に生きてきたけれど、事故で足に怪我を負って入院した時は、僕でも強い「うつ」傾向になった。
先が見えなくなったんだ。
色んな人がなぐさめの話をしてくれたんだけど、気力というものが起きなかった。
そんな中で立ち直れたきっかけはね、病院の体力測定で怪我した左足が右足の4分の1の筋力しかなかったんだけど、その時、先生が…「右足を左足の2倍に太くしようね」っていったんだ。
ただそれだけなんだけど、「はっ」と気がついて、自分自身の力でなんとか出来るんだ?と思ったら、急に「気力」が湧いた。
頭では自分でなんとかするしかないことは分かっていたんだけど、自分自身の行動や気持ちで変われると思ったら、心が「目覚め」たんだよね。
冒険でも同じ事が言えるんだ、理屈では語れないことがある。
自然の中と言うものは時として寒いし、暑いし、様々な苦痛が伴う所。
でもそれは、経験してみないと分からない。
経験した上で、すべてを受け入れる。
どんな状況でも、「仕方がないこと」として受け入れる。
そこからが「挑戦」なんだ。
そこからは必ず乗り越える方法が見つかるんだ。
それが冒険だよ。
冒険を始めてから今まで思うままに生きてきたと言っていい。
楽しい人生を送ってきた。
やっぱり、思えば絶対に叶えられる。
自分が思った方向にハンドルを切る、そのダイナミズムは本当に楽しいね。
荒波もあれば穏やかな波もあればきれいな道もある。
その道中を、道草くったり、慌てたり。
これからも生き続けていく限り、自然には接していたいと思う。
人生は最高。
タグ:冒険家