“セレブ・デ・トマト”
日本中から厳選されたトマトのみを扱うトマトの専門店。
オープンしてから半年ほどしてそのお店のセレクトしたトマトのクオリティの高さが口コミで広まり、テレビや雑誌など様々なメディアで取り上げられ、一気に全国区の知名度を得た。
しかし、オープン当初はトマトの専門店が日本で他に存在していなかったので、周囲からはそのようなお店は上手くいかないと否定的な意見を言われたという。
今やその“セレブ・デ・トマト”はブランド化し、日本国内のみならず上海や韓国などにも進出し、高評価を得ている。
ブランドはどのようにして作られるのか。
その極意を教えていただきましょう。
さあ・・・株式会社ブランドジャパン代表取締役 吉本博隆様の登場です!
「ブランドは経営者の哲学を表すもの」
私は元々農業関係のコンサルタントをやっていました。
ある時、地方の農家が作っているトマトを食べた時に、普段トマトをあまり食べなかった自分がそのあまりの美味しさに感動したのです。
この自分の体験を他の人にも味わってもらいたい。
その想いから、トマト単品で勝負するお店を作ることを決めたのです。
消費者に代わって日本中から美味しいトマトを見極め、「あのお店が扱うトマトなら間違いない」と信頼される消費地ブランドを作る。
そうしてできたのが『セレブ・デ・トマト』です。
日本でトマトだけを取り扱っている専門店は無かったので、周りからは否定的な意見が出ました。
だけど、世の中に無いものを作るので、人が見たことの無いものに対するニーズは調査ではなかなか表に現れないのです。
そういう場面では直感が大切で、私はその時トマトならいけると思ったんですよね。
それに、否定されるのは承知の上でした。
みんな、自分の経験則から話をしてしまいますからね。
でもそんな時はいつも『もうトマトでいくと決めたから、その上でどうしたらいいかのアドバイスが欲しい』というように周囲を説得しつつ話し合っていました。
実際にトマト専門店を青山・表参道エリアにオープンさせたのですが、半年間は1日にお客さんが数名しか来ない日が続きました。
人件費や店舗の家賃など出費ばかりがかさみ、半年間で数千万円が消えて無くなりました。
資金繰りのことを考えると夜も眠れませんでした。
でも、そのうちに物珍しさからテレビの取材が1件、2件と入るようになり、立て続けにメディアに取り上げられたのです。
そこで、多くのお客様にお店のコンセプトを知ってもらうことができて経営が軌道にのりました。
セレブ・デ・トマトの商品開発からパッケージのデザインなど、全て私が最終的に決定をしています。
もちろんデザイン案などは作ってもらっていますが、自分が変だな、おかしいなと感じたことは必ず修正をします。
ブランドを木に例えると、変な枝が伸びてしまう前に細部にまで目を配り、その予兆となる枝は切り落としてしまうのです。
ブランドとは、経営者の哲学やこだわりそのものだと思うのです。
セレブ・デ・トマトは海外からもたくさんの問い合わせをいただいています。
今は上海、韓国などにセレブ・デ・トマトのお店を出していて、これからも他の地域に展開をしていく予定です。
日本のおいしいトマトが世界の避暑地の高級ホテルで食べられるようになるのが私の夢です。
◆セレブ・デ・トマト
選ばれしトマトたちが奏でるシンフォニー
http://www.celeb-de-tomato.com/index.html
※一部携帯では見られない可能性があります。
タグ:ビジネス・経営者