音楽一家に生まれ、ピアニストの母から教えられた魂で弾き続ける。小柄であることで、ピアノに向いていないと言われることもあった。しかし、ジュネーブ国際音楽コンクールでトップの座につきヴィオッティ国際音楽コンクールピアノ部門で金賞第1席を受賞。
世界の第一線で活躍する音楽家から日本人を代表するピアニストと讃えられた本日のスゴい人!
彼女のその手は筋肉で厚くなり、指が曲がるほど積み重ねた努力の跡が残る。
さあ、ピアニスト宮沢明子様の登場です!
「自分を貫くエネルギー」
音楽一家に生まれ、母の膝の上でピアノの音色を聞き、2歳8ヶ月からピアノを弾いていました。
初めてしゃべった言葉はピアノをせがむ言葉?、「ぽんぽん、ちーてね」でした。小学生の時、有名なピアノの先生に「背が低いのでピアノに向かない」と言われ「お言葉ですが身長は関係ありません」と反発する生意気な子でした。また、手が小さくてピアノを弾くのに向いていないとも言われましたが母からは
「大きな手で弾く大味な音のピアニストにならないでね」と言われ、ピアノは心で弾く、“魂”で弾くと決めました。
日本の音楽コンクールでは、3度とも入選のみ。しかし、4度目を受けようとすると周りから止められました。私は、審査員に好かれる演奏ではなく、自分が弾きたい自分らしい演奏をしたいと思っていましたので。「あなたの良さをわかってくれる人たちがきっといるから日本を出なさい。」と母が言ってくれたので、海外で演奏するようになり数々の大きなコンクールで優勝することができました。母は演奏が終わった後、「よかったわね。でも、次の演奏はもっとよくなるわよ」といつも言ってくれました。この言葉が、私が自分らしい演奏を続けられた秘訣です。母に感謝しています。
以前NHKの「ピアノのおけいこ」という番組で子供にピアノを教えた時に子供たちの出す音がキツかったんですね。でも「ピアノを親友だと思って弾きなさい」とアドバイスするとすぐにいたわるような優しい音に変わっていきました。ピアノは私の人生であり、親友のようなもの。日常生活の中でも常に頭の中で音楽を奏でています。
例を挙げると例えば、知人のピアニストが急病で当日にピンチヒッターが必要になっても1時間後には弾くことができます。リサイタルの前日は、決して湯船には浸かりません。シャワーだけにします。それは、緊張感が抜けると決して良い音色を出すことが出来ないからです。
リサイタルでは、自分自身を励ましながらピアノと常に向き合って楽譜なしでピアノと対面して演奏します。マイケル・ジャクソンやエルヴィス・プレスリーのように個性があって人の心を捉えて離さないような音色を出せるようになりたいです。そして笑顔で元気でいるために、朝にエスプレッソを一杯飲んで気合を入れて、ニッコリ笑って出発する。そうすれば周りの人にも元気をおすそ分けできます。
辛いことがあっても姿勢を正して人の不足は言わずニコっと笑っていれる日本人が増えてほしいです。
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