コップに水をはり、指で縁をなぞることで音を出すグラスハープ。
実はこのグラスハープという楽器が生まれたのは紀元前2300年。
当時は陶磁器類を棒で叩くという演奏で、現在のスタイルにされたのは1742年頃と言われている。
しかし演奏楽器として一般的に認識されておらず、専門演奏者も殆どいない。
それは演奏するまで非常に手間がかかる楽器だからである。
この楽器にチャレンジし、現役ソリストで唯一!ソロアルバムをリリースしたスゴい人が本日登場する。
彼女は音楽大学で打楽器を学び、各種コンサートやイベント、TV、スタジオレコーディングなど、幅広く活躍。
また、音楽療法現場に打楽器奏者として11年勤務し、病院や老人保健施設、特養ホームなどで演奏をしていた。
現在はマリンバ・打楽器奏者、グラスハープ奏者として活躍している。
何故、彼女はここまで果敢にチャレンジし続けるのだろうか?
さあ…
Marimba&Percussion
大橋エリ様の登場です!
「天使のオルガン」
小さい頃から音楽が大好きで、小学校で鼓笛隊に入り、ピアノも習いながら中高では吹奏楽部へ。
ある日、教えに来た先生が一打でものすごく綺麗な音を出されました。
叩けば誰でも音を出せるのが打楽器だと思っていた私にとっては衝撃でした。
その一打は説得力もあり、音色が全く違うのです。
その人にしか出せない音があるなら、私だけの音で勝負していきたいと強く思い、この時の憧れは、その後も常に私の原動力となりました。
音大を受験しようと決めたのは高2の秋。
担任の先生にも親にも反対されました。
一打の感動を与えてくれた先生の師匠の元を訪ね、バチを持つところからのスタート。
たった一音のOKをもらうまで、何週間も叩き続けました。
最初は違うと言われても何が違うのかさえ分かりませんでした。
ただ、この一音までのレッスンを通じて、タッチ、角度、スピード、そして想いのすべてを学ばせていただきました。
音大の受験番号は1番。
1番は必ず落ちると言われていました。
与えられた曲をその場で組み合わせて演奏するという課題なのですが、2番以降の受験生は漏れ聞こえる音でイメージ出来てしまうので、本当にその場で初めて曲を聴く1番目の受験生は不利なのです。
しかし、募集枠2名という難関でしたが、合格出来ました。
後日、何故合格したのか聞いてみると「光る原石だと思ったから」と言われました。
未完成だったけど、自分の音を追求して行きたい想いはみなぎっていたと思います。
グラスハープは、ホテルからグラスハープでクリスマスソングを奏でて欲しいと依頼があり、チャレンジしたのが始まりでした。
グラスを買い集め弾いてみると、綺麗な音も出るのですが雑音も入るし、準備も後片付けも大変。
ただ、この音色の素晴らしさに感動して火が付いてしまい、もっと上手くなりたい一心で練習しました。
自分らしい音が出来たかなと思っていたタイミングでCD化の話を頂きました。
家庭にある普通のグラスですが、“天使のオルガン”と呼ばれるほど綺麗な音が出ます。
手間のかかる楽器なのでまだまだ工夫のしどころが山ほどあり、今も研究中です。
20代の頃は色々やり過ぎてどれも中途半端だったのが悩みでしたが、30代になり、学んだ事が他でも役立つことを知って一気に悩みは払拭され、全てが繋がっていたと実証されて来ています。
これからも私らしい音を追求し、私の音が役に立てる場所に行って皆さんに喜んで頂ける活動をして行きたいです。
◆ホームページ
http://erikuo.com/erimba/
◆「ファンタジック☆グラスハープ-Fantasic Glassharp- 」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00WDDE6L6
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